「親がひとりで出かける機会は増えているけれど、いま外のどこにいるのかは分からない」——見守りGPSを調べ始めるきっかけは、たいていこの落ち着かなさです。ところが検索してみると、子供向けの記事とごちゃまぜになっていたり、料金が「月額500円台〜」としか書かれていなかったりして、実際にいくらかかってどんな条件で使えるのかが分からないまま時間だけが過ぎていきます。
この記事では、高齢の親に持ってもらう前提で、実在する見守りGPSサービスの端末価格・月額・契約条件・位置情報の更新間隔を、公式サイトで確認できた数字だけで横並びにしました。そのうえで「どういう人にどれが向くか」を整理します。当サイトは運営者情報に記載のとおり紹介機器を保有していないため、実際に使った感想としての優劣はつけていません。公開されている仕様と料金から言えることに絞ってまとめています。
※価格・仕様・契約条件はすべて2026年9月時点で各社の公式サイト・公式ヘルプページで確認できた内容です。表記はすべて税込です。料金改定やキャンペーンの終了で変わることがあるため、申し込み前には公式サイトで最新情報をご確認ください。
なお、この記事は高齢の親を見守る目的で読まれることを前提に書いています。お子さん向けの端末を探している場合は、対象年齢や学校での持ち込みルールなど論点が変わるため、キッズGPS完全ガイドのほうが参考になります。また、認知症や徘徊への対応ではなく、元気に外出する親の防犯・安心という観点で扱います。
見守りGPSとは何か、スマホとどう違うのか
見守りGPSとは、位置情報の測位と送信だけに機能を絞った小型の専用端末です。親のカバンや鍵に付けておくと、家族が自分のスマホアプリから現在地と移動の履歴を確認できます。通話もカメラもメールもないぶん、本体は数十グラム程度と軽く、1回の充電で数週間から2か月ほど動く機種もあります。
「スマホの位置情報共有で足りるのでは」という疑問は当然のもので、親がスマホを使いこなしているなら無料の標準機能から試すのが合理的です。専用端末が選ばれるのは、スマホを家に置いて出かけてしまう、夕方には電池が切れている、といった問題が実際に起きたときです。両者の違いはスマホの位置情報共有と専用GPS端末の違いで整理しているので、まだ専用端末を買うと決めていない段階なら、先にそちらを読んでから戻ってきてください。
この記事は、専用の見守りGPSを導入すると決めた人が、どのサービスを選ぶかを判断するための比較としてまとめています。
比較の前に決めておきたい2つのこと
サービスを見比べる前に、次の2点を先に決めておくと候補が一気に絞れます。
- 親が毎回持って出る物は何か:鍵なのか、財布なのか、それとも決まった靴なのか。ここが決まらないと、どんなに高機能な端末を選んでも家に置いたままになります。形状ごとの向き不向きはGPS端末タイプ別の選び方で詳しく比較しています
- 位置が分かれば足りるのか、人に動いてほしいのか:位置情報の把握までで足りるなら月500円台のサービスで済みます。異常時に警備員に駆けつけてほしいなら、月額は3倍以上になりますが警備会社のサービスが候補になります
この2点を押さえたうえで、次の比較表を見てください。
【比較表】実在する見守りGPS7プランを比較する
各社の公式サイトで確認できた端末価格・月額・契約条件・位置情報の更新間隔を並べました。公式ページに記載が見当たらなかった項目は、推測で埋めずに「記載なし」と明記しています。
| サービス名 | 端末価格(税込) | 月額(税込) | 契約期間・解約条件 | 位置情報の更新間隔 |
|---|---|---|---|---|
| みてねみまもりGPS お知らせボタン搭載モデル(MG05) | 5,280円 | 528円 | 契約期間の縛りなし・解約金なし(いつでも解約可) | 省エネモード 通常3分間隔/高頻度モード 通常1.5分間隔(第3〜5世代端末は連続測位モードで通常0.5分間隔) |
| みてねみまもりGPS トークPlus(MB06) | 7,480円 | 748円 | 契約期間の縛りなし・解約金なし(いつでも解約可) | 省エネモード 通常3分間隔/高頻度モード 通常1.5分間隔(第3〜5世代端末は連続測位モードで通常0.5分間隔) |
| BoTトーク GPSプラン(Bsize) | 5,280円 | 528円 | 年縛りなし・違約金0円 | バッテリー優先モード 最短3分間隔/頻度優先モード 最短1.5分間隔 |
| BoTトーク GPS&トークプラン(Bsize) | 5,280円 | 748円 | 年縛りなし・違約金0円 | バッテリー優先モード 最短3分間隔/頻度優先モード 最短1.5分間隔 |
| あんしんウォッチャー(KDDI) | 11,000円 | 539円(申し込み翌日が属する月を含む12か月目末日まで無料) | 最低利用期間および解約違約金なし | 移動中測位 標準 約3分/定期測位 約24時間 |
| あんしんウォッチャー LE(KDDI) | 5,680円 | 539円(初月無料) | 最低利用期間および解約違約金なし | 移動中測位 標準 約3分/定期測位 約24時間 |
| まもるっく(ALSOK) | レンタル提供のため端末の販売価格なし(別途 初期登録費用6,600円) | 1,870円(440円分の無料通信料を含む) | 3年(以降1年ごとに自動更新) | 記載なし(公式ページに明記なし) |
| みまもりGPS(旧どこかなGPS・ソフトバンク) | 総額5,184円 | 528円(2カ月目〜) | 記載なし(公式ページに明記なし) | 記載なし(公式ページに明記なし。「定期的に現在地を測位」との記載のみ) |
更新間隔の数字は、いずれも電波状況や端末の静止状態によって変動する目安として各社が示しているものです。地下や建物の奥では測位できず、その間は最後に取得できた位置が表示されたままになります。
バッテリーと防水性能で比較
外に持ち出す機器なので、充電の頻度と雨への強さも判断材料になります。こちらも公式表記のまま並べました。
| サービス名 | バッテリー持続時間 | 防水・防塵性能 |
|---|---|---|
| みてねみまもりGPS お知らせボタン搭載モデル(MG05) | 最大約2ヶ月(GPSプラン・省エネモード利用時) | 記載なし(公式トップページに等級の明記なし) |
| みてねみまもりGPS トークPlus(MB06) | 最大約3週間(ボイスメッセージ付きプラン・省エネモード利用時) | 記載なし(公式トップページに等級の明記なし) |
| BoTトーク(GPSプラン) | バッテリー優先モードで最長1ヶ月以上/頻度優先モードで最長3週間以上 | 記載なし(公式ページに等級の明記なし) |
| BoTトーク(GPS&トークプラン) | バッテリー優先モードで最長2週間以上/頻度優先モードで最長1週間以上 | 記載なし(公式ページに等級の明記なし) |
| あんしんウォッチャー/LE(KDDI) | 一回の充電で最大2カ月間 | IP55 |
| まもるっく(ALSOK) | 記載なし(公式ページに明記なし) | 記載なし(公式ページに明記なし) |
| みまもりGPS(ソフトバンク) | 最大1.5ヵ月 | IPX7/IP6X |
価格・在庫は変動します。リンク先でご確認ください
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みてねみまもりGPSとBoTトークは、端末5,280円・月額528円という価格も、更新間隔の設計(省エネ側で約3分、高頻度側で約1.5分)もほぼ同じ水準です。両者を料金だけで比べても差が出にくいため、後述する「どんな人にどれが向くか」の観点で選ぶことになります。
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あんしんウォッチャーは本体11,000円と今回の中では高いものの、公式サイトの表記どおり最大1年間の月額無料が適用されると、初年度に払うのは本体代だけになります。本体を安く始めたい場合は5,680円のLEもあり、こちらは初月のみ無料という違いがあります。端末代と無料期間を合わせた2年総額での比較はGPS見守り端末の月額費用を徹底比較にまとめています。
まもるっくだけ性格が違う
まもるっく(ALSOK)は他の6プランとは別枠で考えたほうが分かりやすいサービスです。端末を買うのではなくレンタルで借り、初期登録費用6,600円と月額1,870円を払います。契約期間は3年で、以降は1年ごとの自動更新です。位置情報の検索そのものは公式サイトに「無料」と明記されていますが、通話は30秒22円、SMSは1回3.3円と従量制で、月額に含まれる無料通信料は440円分までです。
他社と決定的に違うのは、非常時に警備員の駆けつけを要請できる点です。出動料金は1回6,600円(1時間まで、最大計3時間)と公式サイトに明記されています。位置が分かるだけでは足りず、遠方に住んでいて自分がすぐ向かえないという事情があるなら、月額の差はこの機能への対価だと考えると納得しやすくなります。逆に「まず試してみたい」段階の人には、3年契約は重い条件です。
掲載を見送ったサービス
- GPS BoT(第2世代):Bsizeの公式サイトに「大好評につき、GPS BoT(第2世代)は完売いたしました」と明記されており、現在は新規に購入できません。公式サイトでは後継として「『GPS BoT』は『BoTトーク』に進化して生まれ変わりました」と案内されており、BoTトークをGPSプランで使えば同等の見守りができるとされています。このため本記事の比較表ではBoTトークのみを扱っています
- MAMORIO CARDなどのカード型製品:財布に入る薄さで一見すると有力な選択肢ですが、多くは衛星測位を行うGPS端末ではなく、Bluetoothですれ違った他の利用者のスマホを頼りに位置を知らせるスマートタグです。仕組みが違うため同じ表には載せていません。詳しくはGPS端末タイプ別の選び方で解説しています
- まもるっくの購入プラン:月額の異なる購入プランの存在を示す情報は見かけるものの、ALSOK公式サイトの製品ページ・特設ページのいずれでも機器代金と月額の組み合わせを確認できませんでした。数字を推測で埋めないため、比較表にはレンタルプランのみを載せています
どんな人にどれが向くか
順位はつけません。同じ端末でも、実家の事情によって「ちょうどいい」か「過剰」かが入れ替わるためです。

- まず試して、合わなければやめたい:みてねみまもりGPSとBoTトークは、どちらも公式サイトに契約期間の縛りと解約金がないと明記されています。端末5,280円・月額528円で始められ、必要なくなった月に止められます。あんしんウォッチャーも最低利用期間と解約違約金はありませんが、無料期間の残りは解約時に無効になる点が公式サイトに書かれています
- 初年度の出費をできるだけ抑えたい:あんしんウォッチャー(本体11,000円)は最大12か月間の月額無料があるため、1年目に払うのは本体代のみという構成になります。ただし13か月目以降は月額539円が発生します
- 本体代そのものを安くしたい:今回比較した中では、あんしんウォッチャーLEの5,680円、みまもりGPSの総額5,184円、みてねみまもりGPS(MG05)とBoTトークの5,280円が同じ価格帯に並びます
- 充電の手間をできるだけ減らしたい:公式表記でもっとも長いのは、みてねみまもりGPS(MG05)の「最大約2ヶ月」とあんしんウォッチャーの「一回の充電で最大2カ月間」です。高齢の親に新しく充電の習慣を作ってもらうのが難しい場合、ここは実際に効いてきます
- 端末から声のやりとりもしたい:みてねみまもりGPSのトークPlus(月額748円)とBoTトークのGPS&トークプラン(月額748円)は、家族との音声メッセージのやりとりに対応しています。ただしBoTトークはトークプランにするとバッテリー持続時間が最長2週間以上まで短くなる点は、公式サイトの表記どおり織り込んでおく必要があります
- 雨の日の持ち歩きが心配:公式に等級が明記されているのは、あんしんウォッチャーのIP55と、みまもりGPSのIPX7/IP6Xです。他の機種は公式ページで等級を確認できませんでした
- 位置が分かるだけでは不安で、人に動いてほしい:まもるっく(ALSOK)が該当します。月額1,870円と3年契約という条件と引き換えに、1回6,600円で警備員の駆けつけを要請できます
「どれが一番か」を決めようとすると手が止まります。上の項目のうち、自分の実家で外せないものはどれかを1つか2つ選ぶ、という進め方のほうが早く決まります。
選ぶときに見るべき5つのポイント
比較表の裏側にある判断の視点を整理しておきます。
1. 持ち歩いてもらえる形状か
見守りGPSがうまくいかない原因のほとんどは、性能ではなく「家に置いたまま出かけた」です。親がすでに毎回持って出ている物(鍵・財布・決まったバッグ)に紐づけられるかどうかで、実際に位置が分かる確率は大きく変わります。キーホルダー型・カード型・靴装着型それぞれの向き不向きはGPS端末タイプ別の選び方で詳しく比較しています。
鍵束に馴染ませるための専用ケースやカラビナも市販されています。端末そのものより、こうした周辺の工夫のほうが継続率を左右することがあります。
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2. 更新間隔と、それが意味すること
比較表のとおり、主要サービスの更新間隔はおおむね1.5分から3分の範囲に収まっています。ここに大きな差はありません。むしろ理解しておきたいのは、更新間隔が何分であっても、地図アプリのように連続して動く点が見られるわけではないということです。あんしんウォッチャーの公式表記にある「定期測位 約24時間」のように、動いていないときは測位そのものを止めてバッテリーを温存する設計が一般的です。
「常時どこにいるか分かる」ではなく「移動しているときに数分おきの点が残る」というのが実像です。この前提で、通知や履歴の使い方を考えるほうが現実的です。
3. 契約期間と、やめるときの条件
見守りは、始めるより「合わなかったときにやめられるか」で負担が変わります。みてねみまもりGPSとBoTトークは公式サイトに縛りなし・解約金なしと明記されており、あんしんウォッチャーも最低利用期間と違約金がないと明記されています。一方でまもるっくは3年契約が前提です。お試しから入りたいのか、長く使う前提なのかで、選べる範囲が変わります。
4. 月額だけでなく初年度の総額で見る
月額528円と539円の差は年間で132円にすぎません。それより効くのは、端末代(5,184円〜11,000円)と無料期間(0か月〜12か月)の組み合わせです。あんしんウォッチャーのように本体が高くても無料期間が長ければ、初年度の総額では逆転することがあります。端末代・初期費用・月額を合わせた2年総額の試算はGPS見守り端末の月額費用を徹底比較にまとめています。
楽天市場で見守りGPS端末を探す5. 親にどう説明するか
位置情報の共有は、カメラほどではないにせよ、本人にとっては「行き先を知られる」ことでもあります。何のために、どんなときに見るのかを先に伝えておかないと、端末を渡した翌週には引き出しに入っている、ということが起こります。防犯や、迷ったときに家族が迎えに行けるようにという目的を具体的に伝えるほうが受け入れられやすく、話の切り出し方に迷ったら見守りサービスの切り出し方や親の同意を得るための伝え方ガイドを参考にしてください。
見守りGPSでは分からないこと

見守りGPSが答えられるのは「いま外のどこにいるか」だけです。自宅の中で転倒した、体調が悪くて横になっている、といった状況は位置情報からは分かりません。日中の外出が多い親であればGPSが第一候補になりますが、在宅時間のほうが長いなら、室内の様子を扱う機器と組み合わせるほうが実態に合います。
どちらを先に入れるべきかはGPS端末と見守りカメラ、外出が多い親にはどちらが良い?で比較しています。室内側の選択肢そのものを検討したい場合は、映像を使う高齢者の見守りカメラ比較と、映像を使わない見守りセンサー・スマートリモコン完全ガイドが入口になります。カメラ・センサー・見守りサービスのどれから手をつけるか決まっていない段階なら、見守りサービス徹底比較で全体を俯瞰してからこの記事に戻るのが早道です。
外出時の防犯という観点では、GPS端末に加えて防犯ブザーや反射材を組み合わせる家庭もあります。あわせて用意したい物は高齢者の外出時に持たせたい見守りグッズ特集にまとめています。
よくある質問
Q. 親のスマホがなくても使えますか
使えます。今回比較したサービスはいずれも、位置を確認する側(家族)のスマホにアプリを入れて使う仕組みで、端末を持つ親自身のスマホは不要です。親がスマホを持っていない場合の見守り全般の考え方はスマホを持たない親向けの見守り方法にまとめています。
Q. 電波の届かない場所では位置が分かりませんか
地下や建物の奥では測位や送信ができず、位置情報の更新が止まります。各社とも、電波状況によって更新間隔が通常と異なる場合があると公式に案内しています。見守りGPSは居場所を知る手がかりを増やすもので、常に正確な位置を保証するものではありません。
Q. 高齢者向けの製品なのに、子供向けとして売られているのはなぜですか
今回比較したサービスの多くは、もともと子供の通学見守り用として設計・販売されています。位置を測って送るという機能は年齢を問わないため、そのまま高齢の親にも使われているのが実情です。ただしバッテリーの持ちや、端末を持ち歩く習慣の作り方は子供と大人で事情が異なります。お子さん向けの検討であればキッズGPS完全ガイドのほうが論点が揃っています。
Q. 途中で解約すると違約金がかかりますか
サービスによります。みてねみまもりGPS・BoTトーク・あんしんウォッチャーは、公式サイトに契約期間の縛りや解約違約金がないと明記されています。まもるっくは3年契約が前提です。ソフトバンクのみまもりGPSは、製品ページに契約期間・解約金の記載を確認できませんでした。
まとめ
見守りGPSは、月額でいえば528円から1,870円、端末価格でいえば5,184円から11,000円という幅に収まります。位置情報の更新間隔はおおむね1.5分から3分で、ここにサービス間の大きな差はありません。差が出るのは、無料期間を含めた初年度の総額、契約期間と解約条件、そして駆けつけまで頼めるかどうかという点です。
そのうえで、実際に見守りが機能するかどうかを決めるのは、端末の仕様ではなく「親が毎回持って出てくれるか」です。まずは親が欠かさず持ち歩いている物を思い浮かべ、そこに無理なく紐づけられる形状を選び、それから比較表に戻って料金と契約条件を確かめる——この順番で進めるのが、買ったのに使われないという結末を避ける近道です。見守り全体の始め方から整理したい場合は離れて暮らす親の見守り、何から始める?全体ガイドもあわせてご覧ください。

