「実家にインターネット回線がないから、見守りカメラは無理だと思っていた」——実はそんなことはありません。実家にWi-Fi環境がなくても、カメラ本体にSIMカードを挿して単独で通信させるタイプなら、電源さえ確保できれば導入できます。とはいえ、SIM内蔵カメラは本体価格に加えて毎月の通信費もかかるため、「結局いくらかかるのか」「何を基準に選べばいいのか」が分かりにくいのも事実です。

この記事では、実家にネット回線がない場合の選択肢を整理したうえで、SIM内蔵型見守りカメラの仕組みと通信費の考え方、代表的な3機種の比較、Wi-Fi接続型・有線接続型との横断比較、通信費込みの総コスト試算、導入前に押さえておきたい注意点、よくある質問を紹介します。

なお、見守りカメラは「常に映像を見張る」ための道具ではなく、「気になったときに様子を確認できる」ための道具として位置づけるのがおすすめです。実家に住む家族にとってカメラは抵抗感を持たれやすい機器でもあるため、設置前には本人にきちんと説明し、同意を得たうえで進めることが前提になります。

※記載の価格・仕様は2026年8月時点で確認できた情報を目安としてまとめたものです。セールや仕様変更で変わることがあるため、購入前には公式サイトや販売ページで最新情報を確認してください。

実家にネット回線がない場合の3つの選択肢

見守りカメラを使うには何らかの形でインターネット通信が必要です。実家にネット回線がない場合、主な選択肢は次の3つです。

1. SIM内蔵の見守りカメラを使う

カメラ本体にSIMカードを挿し、カメラ単独で4G/LTE回線に接続する方式です。工事不要で、コンセントに挿すだけで通信を開始できる機種が多いのが特徴です。1台ごとにSIMカードが必要になるため、カメラを複数台設置したい場合は台数分の通信費がかかる点は把握しておく必要があります。

2. モバイルルーター(ポケットWi-Fi)+通常のWi-Fiカメラを使う

モバイルルーターを実家に設置し、そこに通常のWi-Fi対応見守りカメラを接続する方法です。1台のモバイルルーターで複数のカメラやスマート家電をまとめて接続できるのがメリットです。中容量プラン(月20GB前後)であれば月額2,000円台のサービスもありますが、バッテリー切れや電波状況によって接続が不安定になりやすい点には注意が必要です。カメラを2台以上設置したい場合や、見守り以外の用途(スマホ・タブレット利用など)も想定する場合はこちらが選択肢になります。

3. インターネット回線を新規で工事する

固定回線(光回線など)を新たに引き込む方法です。もっとも安定した通信環境が手に入りますが、開通工事費の目安は1万〜2万円程度(独自回線の場合は4万円以上になることもあります)で、契約事務手数料(目安3,300円程度)や毎月の回線利用料も別途かかります。工事の日程調整や立ち会いも必要になるため、導入までに時間がかかる点も踏まえて検討してください。

見守りカメラ1〜2台程度の用途であれば、初期費用と手間の少なさから「1. SIM内蔵カメラ」を選ぶ家庭が多いようです。台数を増やしたい・実家のネット環境自体を底上げしたい場合は「2. モバイルルーター」や「3. 回線工事」も検討する価値があります。特に実家が賃貸住宅の場合は、そもそも回線の新規引き込みに大家さんの許可が要ることもあるため、工事を伴わないSIM内蔵カメラの利点がより大きくなります。賃貸ならではの制約は賃貸の実家見守り、工事不要でできることで整理しています。

SIM内蔵型見守りカメラの仕組みと通信費の考え方

SIM内蔵カメラは、スマートフォンと同じようにカメラ本体がSIMカードを使って携帯電話回線(4G/LTEなど)に直接接続する仕組みです。自宅のWi-Fiルーターを経由しないため、実家にネット回線がなくても、電波が届くエリアであればどこでも設置できます。

通信費は「本体価格」とは別に、月々のデータ通信料がかかる点が最大のポイントです。多くの製品はカメラメーカーや販売店が用意する専用データプランへの契約、またはアプリ内での都度購入が必要で、以下のような特徴があります。

  • データ容量制のプランが中心:常時録画ではなく、動きを検知したときだけ通信する設定にすることでデータ消費を抑えられる機種が多くあります
  • 最低利用期間が設定されているプランもある:数ヶ月〜数年単位の継続利用が条件になっていることがあり、途中解約すると解約手数料・違約金がかかる場合があります
  • 無料お試しデータ量が付属する製品もある:初期設定や短期間の動作確認に使える程度の少量データが最初から付与されている機種があります
  • 契約の仕組みも製品によって違う:販売店が用意する専用プランを結ぶタイプもあれば、アプリ内でクレジットカード決済によりデータ通信を都度購入するタイプもあります

「本体が安いから」という理由だけで選ぶと、月々の通信費を含めたトータルコストで見たときに想定より高くつくことがあります。次の章で代表的な製品を比較します。

代表的なSIM内蔵カメラを比較する

WebSearchで確認できた範囲で、代表的なSIM内蔵見守りカメラの本体価格と通信プランをまとめました。工事現場や資材置き場など法人向けの屋外SIMカメラも多数あるものの、この記事では実家の室内で使う想定に絞り、本体価格・通信プランの両方を公式情報で確認できた3機種に絞っています。

製品本体価格(税込)通信方式データプラン目安
WTW みてるちゃん123 4G SIMモデル(WTW-G2858Y4)18,800円4G SIM内蔵5GBプラン:初月2,480円→以降月額3,300円(税別)/10GBプラン:初月3,410円→以降月額3,300円(税別)。いずれもSIM利用開始から最低6ヶ月契約、途中解約は解約手数料9,900円(税別)
トリニティー「ユーコとヨーコ」本体買い切りではなくレンタル制(初期費用0円)4G SIM内蔵(レンタル・会話機能付き)10GBプラン:月額4,950円(税込)/30GBプラン:月額6,600円(税込)/50GBプラン:月額7,700円(税込)。いずれも2年契約で、途中解約は違約金が発生(金額は要問い合わせ)
カシムラ スマートカメラ KJ-211価格比較サイトで確認できた最低価格(税込)10,609円(メーカー希望小売価格はオープン価格。実際の購入価格は販売店により変動します)4G/LTE eSIM内蔵(マルチキャリア自動接続)購入時に100MB/7日間の無料データが付属。以降はアプリ内で「お試し1GBプラン」月額598円(税込)または「無制限プラン」月額1,868円(税込・30日ごと自動更新、クレジットカード払いのみ)を都度購入する方式

3機種を比べると、通信契約の仕組みがそれぞれ異なることが分かります。WTWは「本体を買い切り、通信は専用プランを別契約する」オーソドックスな方式です。トリニティーの「ユーコとヨーコ」は本体を買い切らず、通信費込みの月額レンタル料金にまとまっている点が特徴で、会話機能を前面に出した介護施設・高齢者見守り向けの設計になっています。ただし2年契約が前提になるため、短期間だけ試したい場合には向きません。

一方、カシムラのKJ-211は本体を買い切ったうえで、通信量はアプリ内でそのつど購入する方式です。長期契約の縛りがなく、必要なときだけ「お試し1GBプラン」を追加購入するといった使い方もできるため、「まずは短期間だけ試してみたい」「使う頻度にムラがある」という家庭には合わせやすい料金体系といえます。みてるちゃんの4G SIMモデルは本体価格がやや高めですが、5GB/10GBという実用的な容量のプランが最初から用意されており、継続利用を前提とした料金体系になっています。

なお、同じ「みてるちゃん」シリーズにはWi-Fi接続専用のモデルもあり、2026年8月時点では3,000円台から販売されています。実家にすでにWi-Fi環境がある場合はこちらの方が本体価格・通信費とも抑えられるため、あくまで対比として押さえておくとよいでしょう。

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裏取りできず、今回は掲載を見送った機種

調査の過程で候補に挙がったものの、本体価格や通信プランを公式情報で確認できなかった、または高齢者の室内見守りという用途からズレていたため、今回の比較表には載せなかった機種もあります。

  • Ctronics 4G LTEカメラ(CTIPC-750C-JP4G):本体価格(12,999円)と、購入時に300MBの無料お試しデータが付属することは公式に確認できました。ただし、その300MBを使い切った後の継続利用時の月額データプランについては、公式ストア・公式資料のいずれにも金額の明記が見当たらず、確認できませんでした。総コストを比較できない状態で比較表に載せると読者を誤導するおそれがあるため、今回は比較対象から外しています
  • ラムロック「みまもりCUBE」:SIM内蔵の見守りカメラですが、本体価格・月額プランについて情報源によって数値が一致せず(希望小売価格146,300円という記載がある一方、レンタル月額5,000〜7,000円台という記載もありました)、公式サイトも確認時点で一時的にアクセスできなかったため、金額の確定ができませんでした
  • ALSOK系列「Viewla IPC-16LTE」シリーズ、PLANEX「スマカメ Professional LTE 180」:いずれも防水・防塵仕様の屋外向け製品で、建設現場や太陽光発電施設の監視といった法人用途を主な想定としており、公式サイトにも本体価格の明記がありませんでした。高齢者の室内見守りという本記事の趣旨とも合わないため対象外としています
  • Anker eufy 4G LTE Cam S330:Wi-Fi・SIMの両対応で価格は公式に確認できたものの(39,990円)、屋外設置を前提としたソーラー充電式の防犯カメラで、実家の室内で家族の様子を確認する用途とは性格が異なるため今回は見送りました

SIM内蔵型・Wi-Fi接続型・有線接続型を比べる

見守りカメラの通信方式は、大きく分けて「SIM内蔵型」「Wi-Fi接続型」「有線LAN接続型」の3つです。それぞれの特徴を、初期費用・月額費用・工事の要否・設置場所の自由度・通信が途切れたときの挙動という軸で比較しました。

項目SIM内蔵型Wi-Fi接続型有線LAN接続型
初期費用の目安本体1万円台〜2万円弱(今回比較した3機種で10,609円〜18,800円。ユーコとヨーコはレンタル制で本体費0円)本体価格が比較的手頃な機種が多い回線開通工事費1万〜2万円程度(独自回線は4万円以上)+契約事務手数料3,300円程度
月額費用の目安データプランにより598円〜7,700円程度(今回比較した範囲)カメラ単体では月額料金がかからない機種もある。ただしWi-Fi環境自体がない場合はモバイルルーター等の通信費が別途必要回線・プロバイダの月額利用料が別途かかる(金額は契約先による)
工事の要否不要(電源のみ)不要(ただしWi-Fi環境があることが前提)必須(ケーブル配線工事)
設置場所の自由度携帯電話の電波が届く範囲であれば比較的自由Wi-Fiの電波が届く範囲内LANケーブルが届く範囲に限られ、設置場所を変えにくい
通信が途切れたときの挙動契約データ容量を使い切ると速度が落ちたり、通信自体ができなくなったりすることがある停電やインターネットトラブルで接続が止まったり、確認アプリがエラーになったりすることがある映像が安定しやすいとされる一方、停電時は他の方式と同じく通信自体が止まる

こうして並べると、実家にインターネット回線が一切ない場合の現実的な選択肢は「SIM内蔵型」か「回線を新設したうえでのWi-Fi接続型/有線LAN接続型」のどちらかにほぼ絞られることが分かります。カメラ1〜2台の見守り用途で、工事の日程調整や立ち会いを避けたいなら、初期費用・導入までのスピードともにSIM内蔵型に分があります。逆に、実家の家族がスマホ・タブレットなどでインターネット全般を使う予定がある、あるいは複数台のカメラを長期的に運用する予定があるなら、多少の工事コストをかけてでも回線を引いた方が、通信の安定性やトータルコストの面で有利になるケースもあります。

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通信費込みの総コストを試算してみる

本体価格だけで比較すると見えにくいのが、通信費を含めた「使い続けたときの総コスト」です。1年間使用した場合の目安を試算してみます。金額の混同を避けるため、下表はすべて税込表記で統一し、合計金額は内訳の足し算を表内に明記しています。

選択肢初期費用の目安(税込)月々のランニングコスト目安(税込)1年間の総コスト目安(概算・税込)
SIM内蔵カメラ(みてるちゃん4G・5GBプラン)本体18,800円初月2,728円/2ヶ月目以降3,630円(公式表示の税別3,300円を税込換算)本体18,800円+通信費42,658円(初月2,728円+残り11ヶ月×3,630円)=約61,500円(6万円台前半)
SIM内蔵カメラ(カシムラKJ-211・無制限プラン)本体10,609円(価格比較サイト調べ)1,868円/月(30日ごと自動更新)本体10,609円+通信費22,416円(1,868円×12ヶ月)=約33,000円(3万円台前半)
SIM内蔵カメラ(ユーコとヨーコ・10GBプラン)初期費用0円(レンタル制)4,950円/月通信費のみで59,400円(4,950円×12ヶ月)。2年契約が前提
モバイルルーター+Wi-Fiカメラルーター端末代+カメラ本体代中容量プランで月額2,000円台〜のサービスもある端末・カメラ代+通信費(複数台運用ならSIM内蔵より割安になりやすい)
回線工事(光回線など)工事費1万〜2万円程度+事務手数料3,300円程度回線・プロバイダ月額料金初期費用が高めだが、複数台・長期利用では単価が下がりやすい

こうして比べると、カメラ1台を必要なときだけ使う想定なら、カシムラKJ-211のように本体を買い切って通信費を都度購入するタイプが年間コストを抑えやすいことが分かります。一方、会話機能や見守り専用の運用サポートを重視するなら、レンタル制のユーコとヨーコのように多少コストが高くても長期利用を前提とした製品が向いています。カメラを1台だけ設置するならSIM内蔵型は導入のハードルが低く分かりやすい一方、2台以上設置したい場合や動画のやり取りを頻繁に行いたい場合は、モバイルルーターや回線工事の方が総コストで有利になるケースもあります。設置予定の台数と使い方を先に決めてから、選択肢を比較することをおすすめします。

「映像が必要か」を先に決めると選択肢が変わる

ここまでの試算のとおり、SIM内蔵カメラは通信費まで含めると1年で3万円台〜6万円台になります。「様子を映像で確かめたい」という目的がはっきりしているなら妥当な費用ですが、目的が「今日もふだんどおり生活できているかを知りたい」ところにある場合は、映像を使わない機器のほうが回線の問題も費用も小さく収まることがあります。

KDDIの「au かんたん見守りプラグ」は、カメラと同じくコンセントに挿すだけで、SIM内蔵カメラと同様にLTE通信を使って動作するため、実家にネット回線がなくても電源だけで導入できます。料金は本体8,800円(税込)+月額539円(税込・初月無料)で、1年間ではおよそ14,700円(本体8,800円+月額539円×11ヶ月)と、今回試算したSIM内蔵カメラのどのパターンよりも小さい金額に収まります。ただし映像は確認できず、分かるのは生活の動きがあったかどうかという間接的な情報にとどまります。転倒したのか外出しただけなのかを映像で確かめたい場合は、この記事で比較したSIM内蔵カメラのほうが目的に合います。条件の詳細はau かんたん見守りプラグの公式ページで確認できます。

機器を自分で運用するのではなく、通信環境ごとサービス側に用意してもらいたい場合は、株式会社アイトシステムの「見守りプラス認知のアイシル」のように、ネット回線がない実家向けにモバイルルータをセットにしたモデルを用意しているサービスもあります。この場合の料金は初期費用35,800円(税込39,380円)+月額2,980円(税込3,278円)で、1年間ではおよそ78,700円と、SIM内蔵カメラより費用は大きくなります。本体装置の各種センサーによる24時間365日の見守りに加え、朝起きたとき・薬を飲んだときに押しボタンを押してもらった記録から生活リズムの変化を確認できる仕組みで、費用よりも運用の手間の少なさを優先する場合の選択肢です。詳しい条件は見守りプラス認知のアイシルの公式ページで確認できます。カメラ以外も含めた見守りサービス全体の料金相場は高齢者見守りサービス比較で整理しています。

導入前に確認しておきたい注意点

実家周辺の電波エリアを実地で確認する

SIM内蔵カメラは携帯電話回線を利用するため、実家周辺がその回線の電波エリア内であることが前提になります。まずは対応キャリアの公式サービスエリアマップで、実家の住所付近が4G/LTEのエリア内かどうかを確認しておきましょう。Ctronicsのように対応キャリアが限定されている機種もあるため、契約前に対応キャリア・対応バンドを確認しておくと安心です。

エリアマップ上は「対応エリア」と表示されていても、鉄筋コンクリートの奥まった部屋や地下では電波が弱くなることがあります。可能であれば、カメラを設置したい部屋に同じキャリア回線のスマートフォンを実際に持ち込み、アンテナの本数やデータ通信ができるかどうかを確かめておくと、設置後に「思ったより電波が弱い」という事態を避けやすくなります。

データ容量の目安を実測ベースでつかんでおく

契約したデータ容量を使い切ると、通信速度が大幅に低下したり通信自体が利用できなくなったりする場合があります。データ消費の目安は機種によって基準が異なり、単純比較はできませんが、参考として次のような数値が確認できています。

  • WTWのSIMプランの場合:200万画素・1080p動画で計算した目安として、5GBプランで約9日/月分、10GBプランで約18日/月分(いずれも常時ではなく利用日数ベースの目安)
  • トリニティー「ユーコとヨーコ」の場合:10GBプランで月間通信時間の目安が約10時間、30GBプランで約30時間、50GBプランで約50時間(視聴時間ベースの目安)

常時録画設定にしていると想定より早くデータを消費することがあるため、まずは動体検知時のみ通信する設定にして、実際の消費ペースを見ながら容量の大きいプランに切り替えるかどうかを判断するのがおすすめです。容量が不足する場合は、追加のデータ購入や上位プランへの変更で対応できる機種が多くあります。

最低利用期間・解約条件の落とし穴に注意する

通信プランによっては最低利用期間が設定されており、期間内に解約すると手数料や違約金が発生することがあります。今回比較した3機種でも、契約の縛り方には差がありました。

  • WTWのSIMプラン:SIM利用開始から最低6ヶ月契約で、途中解約は解約手数料9,900円(税別)
  • トリニティー「ユーコとヨーコ」:2年契約が前提で、途中解約すると違約金が発生(金額は要問い合わせ)
  • カシムラKJ-211:無制限プランは30日ごとの自動更新だが、次回更新前に解約すればそれ以上の縛りはない(購入済み分のキャンセル・払い戻しはできない)

「実家の見守りを試しに始めてみたい」という場合は、最低利用期間が短い、または期間の縛りがない製品を選んだ方が、後から想定外の出費が発生するのを防ぎやすくなります。逆に、長期間の利用がほぼ確定しているなら、レンタル制のようにサポートが手厚いプランの方が安心につながる場合もあります。契約前に、最低利用期間・解約条件・違約金の有無を比較しておくことをおすすめします。

設置場所の電源を確保する

SIM内蔵カメラはWi-Fi接続の手間はありませんが、電源は必要です。コンセントの位置と設置したい場所が離れている場合は、延長コードの用意やバッテリー内蔵タイプの検討も忘れずに行いましょう。

設置後によくある失敗例や具体的な対策は、見守りカメラ設置後によくある失敗と対策で詳しく取り上げています。

設置には家族本人の同意を得る

見守りカメラは、離れて暮らす家族にとっては安心材料になる一方、設置される本人にとっては「監視されている」と感じやすい機器でもあります。実家の親がカメラの設置に抵抗を感じるケースは珍しくなく、当サイトが記事全体を通じて繰り返し取り上げているポイントでもあります。

導入前には、どんな場面で映像を確認するのか(体調が心配なとき、連絡が取れないときなど)、常時見ているわけではないことを具体的に説明し、本人の同意を得たうえで設置場所を一緒に決めるようにしましょう。「気づかないうちに見られている」という感覚を避けるために、通知機能をオンにして家族側がカメラを起動したことが本人にも分かるようにする、リビングなど本人が納得しやすい場所に絞って設置する、といった工夫も有効です。

親の同意をどう得ればよいか、話し方や進め方に迷ったら親の同意を得るための伝え方ガイドを、親がなぜカメラを嫌がるのか・どう説明すれば納得してもらいやすいのかは見守りカメラを親が嫌がる理由と対策を参考にしてください。プライバシーへの配慮全般については見守りカメラのプライバシー配慮でも詳しく取り上げています。

よくある質問

Q. 実家に光回線を引くのと比べて、どちらが安い?

カメラ1台を必要なときだけ確認する使い方であれば、初期費用・月々の費用ともにSIM内蔵型の方が抑えやすい傾向があります。光回線は開通工事費が1万〜2万円程度(独自回線の場合は4万円以上)に加えて契約事務手数料や毎月の回線利用料がかかるのに対し、SIM内蔵カメラは本体1万円台〜2万円弱と月々のデータプラン(今回比較した範囲で598円〜7,700円程度)で運用できます。一方で、実家の家族がスマホ・タブレットなどインターネット全般をよく使う、あるいは見守り以外の用途も想定しているなら、光回線を引いてWi-Fi環境ごと整えた方が、結果的にトータルで有利になることもあります。カメラ用途だけに絞るのか、実家のネット環境全体を底上げしたいのかで、判断は変わってきます。

Q. 停電したらどうなる?

今回比較した3機種はいずれもコンセントからの給電を基本とする設計のため、停電中はカメラ自体が起動せず、録画・遠隔での映像確認のどちらもできなくなります。これはSIM内蔵型に限った話ではなく、Wi-Fi接続型・有線LAN接続型でも同様で、通信方式にかかわらず「停電時は動かない」という制約は共通しています。停電時にも一定時間動作させたい場合は、バッテリー内蔵タイプの機種を選ぶ、モバイルバッテリーや簡易的な無停電電源装置を併用するといった対策が考えられます。

Q. 実家の親がスマホを使えなくても利用できる?

利用できます。SIM内蔵カメラは、カメラ本体に挿入または内蔵されたSIMが通信を担う仕組みのため、実家の親がスマートフォンを持っている必要はありません。映像を確認する側(離れて暮らす家族)が、スマートフォンやタブレットに専用アプリを入れて見る形が一般的です。会話機能付きの機種であれば家族側からカメラのスピーカー越しに呼びかけることもできますが、親側で電源を入れたりWi-Fi設定をしたりといった操作は基本的に発生しません。

Q. SIMの契約は誰の名義になる?

製品によって仕組みが異なります。WTWのように、カメラ本体とセットで販売会社が用意する専用データプランを契約するタイプは、購入者(多くの場合、離れて暮らす家族側)がその販売会社との間で契約を結ぶ形が一般的です。カシムラKJ-211は、通信キャリアと個別に契約するのではなく、アプリ内でクレジットカード決済によりデータ通信サービスをそのつど購入する仕組みになっています。いずれの場合も、契約者本人が支払いを継続していくことになるため、「誰の名義で契約し、誰が支払いを続けるのか」は導入前に家族間で決めておくと、後々の行き違いを避けやすくなります。

まとめ

実家にインターネット回線がなくても、SIM内蔵の見守りカメラなら電源を確保するだけで導入できます。ただし本体価格だけでなく、月々の通信費や最低利用期間まで含めたトータルコストで比較することが大切です。今回比較した3機種を見ても、専用プランを別契約するタイプ・通信費込みでレンタルするタイプ・アプリ内で都度購入するタイプと仕組みが分かれており、「短期間だけ試したいのか」「長期的に使い続ける前提なのか」によって向き不向きが変わってきます。カメラ1台だけの設置ならSIM内蔵型が手軽な選択肢になりますが、複数台の設置や見守り以外の通信用途も考えている場合は、モバイルルーターや回線工事も含めて検討してみてください。そして何より、設置前に本人へきちんと説明し、同意を得たうえで進めることを忘れないようにしましょう。

カメラ本体そのものの選び方は見守りカメラ選び方完全ガイドで詳しく解説しています。電気代を含めたランニングコスト全体を確認したい場合は見守りカメラの電気代はいくら?もあわせてご覧ください。自分で設置する際の手順は見守りカメラを自分で設置する方法、見守り全体の進め方に迷ったらはじめての見守り準備ガイドを参考にしてください。